物流・倉庫コラム
番外編 物流豆知識💡バーコードの発祥とは?
皆さんも普段の買い物や荷物の受け取りなどで目にする「バーコード」。
実は、物流においても、商品管理や仕分け、配送を支える欠かせない存在です。
今では当たり前のように使われているバーコードですが、一体どこで、どのように生まれたのでしょうか?
今回は、物流を支える身近な技術「バーコード」の発祥についてご紹介!

エピソード1:始まりは1948年、スーパーの社長のお願い🛒
1948年、アメリカ・フィラデルフィアの食品スーパーの社長が、近くのドレクセル工科大学の学部長に、ある相談を持ちかけました。
「レジの会計を自動でできないか」という内容です。当時は、店員さんが商品の値段を一つひとつ見ながら打ち込んでいたため、会計に時間がかかっていました。
この相談に興味を持った大学院生が、バーナード・シルバーとノーマン・ジョセフ・ウッドランドの2人です。
彼らは「商品に印をつけて、機械に読み取らせる」というアイデアに取り組みました。

エピソード2:ヒントは「モールス信号」🔊
2人が参考にしたのは、モールス信号の「点」と「線」の組み合わせでした。
短い信号と長い信号を並べるだけで、文字や数字を伝えられる。
その仕組みを、縞模様の太い線と細い線に置き換えて、数字を表そうと考えたのです。
これが、今のバーコードにつながる発想でした。
2人は1949年ごろに特許を出願し、1952年に特許が認められました。
エピソード3:でも、すぐには広まらなかった
ところが、この発明はすぐには使われませんでした。
当時の読み取り機は、500ワットもの明るくて熱い電球と、大きな真空管の装置が必要で、とてもスーパーのレジに置けるものではなかったからです。
大きなストーブを抱えてお買い物をするようなもの、といえばイメージしやすいでしょうか。
その後、1960年代に入り、小型で安価なコンピューターや、細く正確な光を出せるレーザーが登場しました。
アイデアが生まれてから、実際に使える環境が整うまで、20年近くかかったのです。
エピソード4:1970年代に、ついに標準が決まる
1970年には、アメリカの食品メーカーや小売業者が集まって、商品のコードを統一する委員会をつくりました。
1973年の春、IBMの技術者ジョージ・ローラー氏が設計した形が、6つの候補の中から選ばれます。
そして1974年6月26日、アメリカ・オハイオ州の小さなスーパーで、リグレー社のガム1パックが、この標準コードで初めて読み取られました。

物流の現場も変えた
バーコードはレジの行列を短くしただけではありません。
倉庫では、荷物を受け取ったときや棚に置いたとき、出荷するときに「ピッ」と読み取るだけで、何がどこにあるのかを記録できるようになりました。
手書きで数を数えて帳簿に書いていた時代に比べると、スピードも正確さも大きく向上しています。
図書館で、本の貸し出しが一冊ずつ手書きから「ピッ」に変わったときのような変化です。
豆知識:日本の国番号は「49」と「45」
日本は1978年に国際的な商品コードの団体に加盟し、日本の国番号として「49」が割り当てられました。
その後、1992年に「45」も追加されています。
日本の商品バーコードが「45」か「49」で始まるのは、このためです。

まとめ
バーコードは、スーパーの社長の素朴な悩みと、大学院生2人の発想から始まりました。
「必要は発明の母」といいますが、バーコードはまさに、レジ待ちという身近な悩みから生まれた発明でした。
倉庫で毎日行われている「ピッ」という読み取りの裏側には、こんな長い物語があるのです。